現代における刀との触れ合い方

投稿者:

現代人が日常生活の中で日本刀に触れる機会はほとんどありません。鑑賞したければ博物館を訪れ、ガラス越しに眺める他ありません。しかしそこでも触れることは叶いません。何とか触ることはできないものでしょうか。実は刀剣を扱う専門店では、手に取って鑑賞できるように配慮してくれるのが普通です。また刀剣の勉強会が全国で定期的に開催されており、そちらでも手に取ることができます。但しそれなりの準備をしてから参加しましょう。刃で肉体や衣服を傷つけないように、また吐息が刀身にかからないように注意することが肝要です。

日本刀は触れなければ安全に保存できるというものでもありません。鉄でできていることから、触れなくても錆びてしまいます。ですから丁子油等を薄く塗った上で保管することが大切です。

また日本刀を所持する場合は許可が必要です。日本には銃刀法(銃砲刀剣類所持等取締法)なる法律が存在し、違反すれば罰金、若しくは懲役刑に処されます。では所持するつもりが無かったにもかかわらず、古い納屋等から見つけ出してしまった時はどうすれば良いのでしょうか。その刀剣に登録証が備わっていない場合、最寄りの警察署に届け出る必要があります。遺品として受け継いだ刀剣についても同様です。正当な理由もなく届け出が遅れてしまえば罰金が科せられることもあるので注意を要します。登録証が付随している場合には、所有者変更届け出書を住まいの都道府県の教育委員会に届け出ることになります。届け出書は刀剣商で常備しているものですから、必要な時は遠慮せずに申し出るようにしましょう。