お墓は屋内管理の納骨堂とは異なり、いつでも好きな時に出入りすることが出来ます。もちろん深夜であれば、近隣住民に対する配慮は必要になりますが、それでも忙しい現代人にとっては都合の付けやすい管理対象です。裏を返せば、利用可能時間帯が存在することが納骨堂のデメリットであるとも言えるのですが、納骨堂にはそれを差し引いてもなお選びたくなるくらい、たくさんのメリットがあります。まず挙げられるのは、お墓よりも安価である点です。これは誰もが首肯できるメリットでしょう。最大の選択動機と言えます。また、お墓参りの簡便さもメリットでしょう。室内管理を基本とする納骨堂の利用において、利用者が個別に用意しなければならないものは特にありません。手ぶらで向かってもお墓参りが可能なのは魅力です。さらに、自身の死没後の管理者をめぐる相談も必要ありません。お墓の場合、管理する人の後継者を決めなければなりませんが、納骨堂であれば、契約期間を過ぎた時点で合祀されるため、その必要が無いのです。
納骨堂のメリットは他にもあります。お墓は広大な墓地を必要とするため、立地を郊外とするものも多く、定期的に訪れたり管理したりするのが面倒です。それに対し、納骨堂はその性質上、都心に納骨スペースを設けることも十分可能です。利用者は駅からの所要時間を気にすることなく、いつでも気軽に立ち寄ることが出来るのです。駅から近いということは、天気、気温等も妨げになりません。高齢者が利用するに当たり、大変便利です。