認知機能の低下

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認知機能低下というのは評価が大切と言われていますが、軽度であったとしても認知機能低下が認められれば、服薬の自己管理は困難と言えるのではないでしょうか。認知機能の低下の評価というのは、医師だけが行うものではなく、薬剤師やケアマネジャー、訪問看護師などにも患者の状態を確認しなければならないようです。しばしば見受けられる問題としては、認知機能低下があっても,それが主治医に認識されていないことではないでしょうか。なにごとも早期発見のポイントを見逃さないことが大切と言え、普段からコミュニケーションをしっかりとる事が重要でしょう。

認知機能低下が明らかになった場合、服用している薬の残薬というものが問題となってくるでしょう。本人や家族への確認はもちろんですが、さらに、すでに認知症であると診断されている場合、処方や調剤をする際に、服薬しやすい薬剤形状や服薬時間などの工夫とともに、誰が介助するのかの確認が必要不可欠と言えるでしょう。基本的には、同居している家族が介助することになるようですが、家族による内服介助が困難である場合は,公的介護サービスでの服薬介助を考えなくてはならないでしょう。デイサービスを利用している場合は、通所介護の利用時間内に服薬をし、介護施設の職員に内服を介助してもらうことも検討できるでしょう。また、薬カレンダーなどを作成し、自宅を訪れる訪問看護師やホームヘルパーに依頼することも考えられるのではないでしょうか。

レビー小体型認知症というのは、薬剤感受性の高い疾患と言われており、薬の重複や飲み合わせにより,思わぬ有害事象が出現する可能性があるので要注意と言えるでしょう。

生活の中での自己管理能力が急に衰えたように感じたり、予約した診察日を間違えたり、検査や新しい治療に対して理由もなく拒否的であったり、パニックになる、また、前回の検査を覚えていないなどの異常を感じたら、迷わずかかりつけの医師に相談するようにしましょう。近年では医師の転職なども増え、働き方も変化してきており、かかりつけという医師が存在しない場合は、出会った医師に出来るだけ具体的に症状を伝えるよう心掛けると良いでしょう。